Amazon Connectのユーザーの後処理時間 (ACW) タイムアウトを0秒に設定した場合の注意点と対策
はじめに
Amazon Connectでは、ユーザー(コールセンター担当者)ごとにアフターコールワーク(ACW)のタイムアウトの設定が可能です。
ACWとは、担当者が顧客対応し電話を切った後に行う、問い合わせに関するメモ作成などの事務作業を指します。
ACWのタイムアウトとは、このACWの作業を行うために担当者に与える時間のことです。
このACWの時間内は、顧客対応をする必要はなく、顧客から電話がかかることはありません。
例として、ACWタイムアウトを3分と設定した場合、電話を切った後に、3分間は顧客から電話がかかることはなく、事務作業に専念できます。
ACWタイムアウトを「0秒」にした場合、ACW時間は無期限になります。
ACWの設定方法をご説明した後に、ACWの注意点を挙げます
ACW設定方法
ユーザー管理画面から対象のユーザーを編集すると、後処理時間 (ACW) タイムアウト
がありますので、こちらに値を入れるだけで設定可能です。
ACWタイムアウトの動作確認
Connectの上部の問い合わせコントロールパネルをクリックし、ステータスをAvailableにします。
そして、電話対応し、電話を切るとACW時間になります。
ACWタイムアウトを0秒とACWタイムアウトを60秒にした場合の動作を確認してみます。
ACWタイムアウトを0秒にした場合
ACWタイムアウトを0秒にした場合、顧客対応が完了し、電話を切ると、ACWの時間は無期限です。
ACW時間中は、顧客から電話がかかることはありません。
連絡先を閉じる
をクリックすると、ACWが終了します。
ACWが終了し、下記画面に遷移すると、顧客から電話がかかる可能性があります。
ACWタイムアウトを60秒にした場合
ACWタイムアウトを60秒にした場合、顧客対応が完了し、電話を切ると、60秒間がACWです。
ACWが60秒経ちますと、自動で下記画面に遷移します。
ACW中、Contact Lensの分析結果は出力されない
Contact Lens for Amazon Connectを有効にしている場合、ACW中は、Contact Lensの分析結果が出力されません。
ACWを終了させると分析結果が出力されますので、ACWタイムアウトが「0秒」の場合、担当者は忘れずに連絡先を閉じる
を行いACWを終了させる必要があります。
Contact Lensのドキュメントにも記載がありました。
Amazon Connect は、完了した問い合わせについて結果を返します。例えば、エージェントが問い合わせについての問い合わせ後作業 (After Contact Work (ACW)) をまだ行っている場合、その問い合わせはクローズされたと見なされず、検索結果では返されません。
対策
担当者は、連絡先を閉じる
を忘れる可能性があります。
ACWタイムアウトが「0秒」の担当者が連絡先を閉じる
をしていない間、Contact Lensの分析は見ることができません。
また、顧客からの電話対応もできません。
そのため、ACW時間が不要な場合、ACWタイムアウトは「0秒」でなく、1秒にすることで、連絡先を閉じる
の押し忘れ対策となります。
また、ACW時間がある程度決まっている場合でも、「0秒」ではなく、押し忘れ対策
として、余裕を持った秒数を指定するとよいでしょう。
終わりに
ACWのタイムアウトは、ユーザー作成時、デフォルトで「0秒」になっています。
慣れていないコールセンター担当者の場合ですと、連絡先を閉じる
を忘れてしまう可能性があるため、設定値には注意しましょう。